ヨーロッパには「神が農村を創り、人間が都市を創った」という諺があります。19世紀の英国の社会改良家であるエベネザー・ハワードは、神と人間の創造物を融合した新しい「まち」の形(ガーデンシティ=田園都市)を提案しました。
現代社会の課題や問題は、多様化し複雑化していて、1つの学問分野だけでは解決することが難しくなってきています。私たちの政経学部は、政治行政学科と経済学科の2学科から成っています。ハワードが農村と都市の魅力をかけ合わせることにより、新しい「まち」の形を創造したように、政治行政と経済という2つの異なる学問分野が協力することにより、社会課題の解決に貢献できると考えています。
学生は何のために大学に入り勉学に励むのでしょうか。また、私たち教職員は何のために授業をし、研究するのでしょうか。私は、勉学や教育・研究の目的は「社会を良くするため」「より良い社会にするため」にあると考えています。貧困や戦争をなくすだけでなく、環境と調和した暮らしを考え、地域の魅力を発見することなども「より良い社会」の実現につながっています。
政経学部における講義やゼミナールで学んだことは、社会に出て、仕事に携わり、社会生活を営む上で活きてきます。つまり、大学における日々の学びは、未来の仕事や暮らしを通じて、「より良い社会」の実現につながっています。
プロフィール
石見 豊 いわみ・ゆたか
- 1988年
- 玉川大学文学部 卒業
- 1990年
- 明治大学大学院政治経済学研究科博士前期課程 修了
- 1999年
- 東北大学大学院情報科学研究科(政治情報学)博士後期課程 退学
- 2002年
- 博士(情報科学)〔東北大学〕
- 2005年
- ケンブリッジ大学社会・政治学部へ学外派遣
- 2018年
- ケンブリッジ大学政治・国際学部へ学外派遣
- 現在
- 国士舘大学政経学部教授